病院等の機能(2)救急告示病院とは
僕は学生時代からいままで、ペーパーの日本経済新聞を読んでいる。
一時期、kindleに切り替えた時期もあったが、どうもkindleの活字が目に馴染まず、続かなかった。
いや、マンガはkindleで読めたし、パソコンやiPhoneの活字はバリOKなのに、不思議なものだ。
いずれまた、意を決して再挑戦したい。
昨日は、コロナ禍における小規模病院の役割検討について、書いてみた。
今日はその流れで、小規模病院と救急告示病院について、少し整理してみたい。
1 医療機関の数の再確認
ところで医療機関の数は、全国的には次の通りだ(R2.11)。
・ベッドが20床以上の「病院」 8,237件
・ベッド19床以下の「診療所」 103,092件
・歯科診療所 68,088件
そう、病院は8,237件。
そのうち医療法人が5,687件。
国立系が300くらい、自治体が900超、私立大学ほか公的が数百・・・という感じだ。
とにかく、病院は8,000件超あるということである。
2 救急告示病院等とは
ところで、救急告示病院という指定病院がある。
イメージとしては、いつも赤色灯がクルクル回っていて、救急車が停められる感じの病院だ。
法律的には、救急告示病院等とは消防法で規定されており、「救急病院等を定める省令」に定められた次の要件(やや簡記する)を満たす医療機関である。
一 救急医療の知識及び経験を有する医師が常時診療に従事していること。
二 救急医療を行うために必要な施設及び設備を有すること。
三 救急隊による傷病者の搬送や傷病者の搬入に、適した構造設備を有すること。
四 救急医療を要する傷病者のための専用病床又は優先病床を有すること。
上記一~四をすべて満たすものとして、都道府県知事からOKと告示を受けたら、救急告示病院等になれる。
3 救急告示病院等の数
その件数を消防庁がまとめた表(少し古い、平成30年度)がある。
そう、表の最下段を見ると分かるが、実は救急告示病院は3,949件で、全病院の半分もない。
しかも東京都に限っていえば、平成10年あたりから今までで、400件以上あった救急告示病院は316件(令和2年)に減少している。
僕のように常に医療界の末席にいると、それが当り前の日常風景なのだが。
つまり、救急患者を受け入れられる(ベッドがある)病院は、実は半分以下くらいしかない、ということである。
国公立、民間等の区別を問わず、救急患者を受けない、外来もほとんど診ない(外来を有していない)という小規模病院は、存外に多い。
そうした病院は、入院の整形外科専門、高齢者専門、軽症患者中心、慢性期の精神科中心など、救急以外に特化した機能を有している。
この点でいえば、前回のブログで「小規模病院に役割を」と言っている病院関係者の声を書いたが、すでに相当に役割が細分化(分担)されている、と言えばされているのである。
明日以降は、いまの医療の現状と、医療普及のための新しい動きについて、少し触れてみようと思う。
岸野康之 拝(本日重量 86.1㎏(着衣) 2021年2月21日 89.3㎏(着衣))
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